
こまちちゃんの優しさの根を育てた絵本シリーズ第一作
朝晩の空気がひんやりしてくると、
そろそろ秋の衣替えが気になりますね。
「夏服を片づけたいけれど、まだ暑い日もあるし……」
「もう何年も着ていない服なのに、もったいなくて捨てられない」
「クローゼットがいっぱいで、秋服を出す場所がない」
そんな経験はありませんか?
衣替えは、ただ夏服と秋服を
入れ替えるだけの家事ではありません。
今の自分に必要なものを見つめ直し、
暮らしを整えるよい機会でもあります。
風水でも、身の回りを清潔に保ち、
使いやすく整えることは、
気の流れを整える基本と
考えられています。
でも、ものを大切にすることと、
ものを手放さずに抱え込むことは、
同じなのでしょうか。
今日の「こまちちゃん風水日記」は、
秋の衣替えのお話です。
こまちちゃんと一緒に、
ものへの感謝と、
心地よい秋支度について
考えてみませんか?
この記事を読むとわかること

- 秋の衣替えを始める時期と気温の目安
- 衣替えと整理整頓を風水で大切にする理由
- 捨てられない服を無理なく整理する方法
- クローゼットを清潔で使いやすく保つ収納のコツ
- 古いものに感謝し、新しい季節を迎える考え方
秋の衣替えはいつから?10月を目安に気温で判断しよう

秋の衣替えといえば、
昔から10月1日を目安にする習慣があります。
けれども、最近は10月になっても暑い日があり、
暦どおりに衣替えをすると困ることもありますね。
そこでおすすめなのが、
日付だけでなく、
毎日の気温を参考にすることです。
秋の衣替えを始める気温の目安
| 気温の目安 | 衣替えのポイント |
| 25℃以上 | 半袖などの夏服も必要。急いで片づけなくて大丈夫 |
| 20〜24℃ | 長袖シャツや薄手の羽織りを準備する |
| 15〜19℃ | カーディガンや薄手のニットを使いやすい場所へ |
| 15℃未満 | 厚手のニットや上着など、冬支度も少しずつ |
※気温は一般的な目安です。湿度や風、体感温度によって調整してください。
秋の衣替えは、一日ですべて終わらせなくても大丈夫。
夏服を少し残しながら、
秋服を徐々に取り出す
「段階的な衣替え」が、
季節の変わり目には便利です。
それでは、やさしの森の
こまちちゃんたちは、
どんな秋支度をしているのでしょう。
こまちちゃん、秋の衣替えをする|やさしの森の物語

森に秋の風が吹いた朝
やさしの森の木々が、
少しずつ赤や黄色に色づき始めたころ。
朝の風が、こまちちゃんの
白い耳をそっとなでていきました。
「わあ、今日は少し涼しいね」
こまちちゃんは、
窓を開けて深呼吸しました。
夏の間、元気に鳴いていた虫たちの声も、
いつの間にか秋の音色に変わっています。
そこへ、灰色うさぎの
めいたくんがやってきました。
「おはよう、こまちちゃん。
今日は何をしているの?」
「そろそろ秋支度をしようと
思っているの。
夏に使っていたものを片づけて、
秋冬に使うものを出そうかなって」
「それなら、ぼくもお手伝いするよ」
ふたりはさっそく、
こまちちゃんの家の収納箱を
開けることにしました。
「まだ使えるから……」手放せないもの
箱の中には、
夏に使った薄い布や、
涼しげな敷物、
小さなかごが入っていました。
こまちちゃんは、
ひとつずつ取り出しては、
きれいにたたんでいきます。
ところが、箱の底から、
少しくたびれた古い布が出てきました。
端がほつれて、
ところどころ色も薄くなっています。
「これは、もうずいぶん使ったね」
めいたくんが言いました。
こまちちゃんは、
その布をじっと見つめます。
「うん。でも、まだ使えるかもしれないし……」
「そうだね」
「それにね、この布を使っていたころ、
みんなで川遊びをしたの。
楽しかったなあ」
こまちちゃんは、
懐かしそうに微笑みました。
そのあとも、古いかごや、
使わなくなった小物が次々と出てきます。
「これも、いつか使うかもしれない」
「こっちも、まだきれいだもの」
気づけば、片づけるはずだったものが、
また箱の中へ戻っていました。
めいたくんは、
箱をのぞき込みながら言いました。
「こまちちゃん、秋のものを入れる場所がなくなっちゃったね」
「……ほんとうだ」
こまちちゃんは、
ちょっぴり困ってしまいました。
吉野おばあちゃんが教えてくれた、ものを大切にするということ

その日の午後、
よしのおばあちゃんが
遊びに来てくれました。
よしのおばあちゃんは、
収納箱を前に考え込んでいる
こまちちゃんを見て、
やさしく尋ねました。
「どうしたの、こまちちゃん?」
「秋支度をしているんだけど、
なかなか片づかないの」
「まあ、どうしてかしら?」
「まだ使えるものを手放すのが、
もったいなくて……」
おばあちゃんは、
こまちちゃんの隣に腰を下ろしました。
そして、古い布をそっと手に取ります。
「そうね。ものを大切にする気持ちは、とても素敵なことよ」
こまちちゃんの顔が、
ぱっと明るくなりました。
「じゃあ、全部とっておいてもいいの?」
おばあちゃんは、
にっこり笑いました。
「でもね、ものを大切にすることと、ものを抱え込むことは、ちょっと違うのよ」
「……違うの?」
「ええ。大切に使うことも、
きちんと手入れすることも、
ものを大切にすること。
そして、役目を終えたものに
『ありがとう』を伝えることも、
大切にすることなのよ」
こまちちゃんは、
手の中の布を見つめました。
「でも、手放したら、
楽しかった思い出までなくなっちゃいそう」
すると、おばあちゃんは静かに言いました。
「そうね、楽しかったりうれしかったりしたときのモノは大切にとっておこうね。
いやなことがあったことを思い出すものは、おもいきって処分しようね。」
こまちちゃんは、
あの日の川の音を思い出しました。
きらきら光る水面。
森のみんなの笑い声。
あたたかな夏の日差し。
「……うん。この布は大切にとっておく」
よい事があったことを思い出すモノは、
あなただけのラッキーアイテムなんだからね。
手放すものと、残しておくもの

でも、どうやってお片付けすればよいのかな?
おばあちゃんは三つの小さなかごを用意しました。
「まずは、分けてみましょう」
ひとつ目は、これからも使うもの。
ふたつ目は、少し考えてから決めるもの。
三つ目は、役目を終えたもの。
「全部を今日、決めなくてもいいのよ」
こまちちゃんは、ほっとしました。
古い布は、端がほつれていて、
もう敷物としては使えません。
けれども、まだ丈夫なところが残っていました。
「これ、掃除に使えるかな?」
「いい考えね。最後まで役立てられるものは、
そうして使い切るのも素敵よ」
一方、古いかごは少し壊れていて、
持ち手もぐらぐらしています。
「これは、もう危ないね」
こまちちゃんは、かごを両手で包みました。
「今まで、ありがとう」
そして、役目を終えたものを入れるかごへ、そっと置きました。
空いた場所に、新しい季節がやってくる

片づけが終わるころには、
窓の外が夕焼け色になっていました。
収納箱の中には、きれいにたたまれた布と、
これから使うものが並んでいます。
秋冬用のあたたかな敷物も、
すっぽり収まりました。
「わあ、すっきりした!」
こまちちゃんが笑うと、
めいたくんも嬉しそうにうなずきます。
「どこに何があるか、すぐ分かるね」
よしのおばあちゃんは、
整った箱を見て言いました。
「ものにも、暮らしにも、
少し余白があると気持ちがいいものね」
こまちちゃんは、
窓から入ってくる秋風を感じました。
「なんだか、家の中まで秋になったみたい」
「そうね。新しい季節を迎える準備ができたのね」
こまちちゃんは、もう一度、収納箱を眺めました。
「おばあちゃん、わたし、これからもものを大切にするね」
「ええ。今あるものを、気持ちよく使ってあげましょうね」
やさしの森に、
さらさらと秋風が吹きました。
こまちちゃんの小さな家にも、
新しい季節が静かにやってきたのでした。
衣替えと風水の関係|服を整理すると運気は上がる?

ここからは、こまちちゃんのお話を、
私たちの暮らしにも取り入れてみましょう。
風水では、住まいを清潔に保ち、
ものを整えることを大切にします。
衣替えは、普段は見直す機会の少ない
クローゼットや引き出しを整理する、
よいきっかけです。
風水の考え方を、
暮らしを整えるための知恵
として取り入れることが大切です。
風水でクローゼットの整理を大切にする理由
クローゼットは、
毎日の身支度に関わる場所です。
ぎゅうぎゅうに詰め込まれていると、
着たい服が見つからなかったり、
しわになったり、
風通しが悪くなったりします。
一方、整理されたクローゼットなら、
服を選びやすくなり、
手入れもしやすくなります。
風水では、こうした整った環境を、
気の巡りがよい状態になぞらえて考えます。
目指したいのは、
ものが少ないだけの収納ではありません。
必要なものが分かり、
大切な服を気持ちよく使える収納です。
古い服を捨てると運気が上がるという考え方
風水や開運の話では、
「古い服を手放すと新しい運が入る」
といわれることがあります。
これは、不要なものを整理し、
新しいものを迎える余裕をつくるという、
象徴的な考え方です。
けれども、古い服だから悪い、
というわけではありません。
何年も愛用している服でも、
清潔で着心地がよく、
今の暮らしに合っているなら、
無理に捨てる必要はありません。
反対に、新しい服でも、
着ないまま押し込まれていれば、
収納を圧迫してしまいます。
大切なのは、古いか新しいかよりも、
今の自分が使っているか、
これからも大切に使いたいかということです。
秋の衣替えのやり方|服を整理する5つの手順

「衣替えを始めたいけれど、どこから手をつけたらいいの?」
そんなときは、次の5つの手順で少しずつ進めてみましょう。
1. クローゼットの中を確認する
まずは、今入っている服を見渡します。
いきなり全部を出すと、かえって大変になることもあります。
最初は引き出しひとつ、棚一段だけでも十分です。
何がどれくらいあるのかを確認しましょう。
2. 夏服を洗濯し、しっかり乾かす
来年も着る夏服は、洗濯表示に従ってお手入れします。
汗や皮脂汚れが残っていると、保管中の黄ばみやにおいの原因になることがあります。
洗濯後は、十分に乾かしてから収納しましょう。
湿ったまましまうと、カビの原因にもなります。
3. 服を「着る・迷う・手放す」に分ける
こまちちゃんが三つのかごを使ったように、服を三つに分けてみましょう。
- **着る服:** 今も使っていて、これからも着たい服
- **迷う服:** 思い出がある、まだ決められない服
- **手放す服:** 傷みが大きい、サイズが合わない、もう使う予定がない服
迷う服は、すぐに処分しなくても大丈夫。
保留用の箱にまとめ、1〜3か月後など、見直す日を決めておくと判断しやすくなります。
4. 収納場所を掃除して風を通す
服を戻す前に、引き出しや棚のほこりを取り除きます。
汚れがあれば拭き取り、十分に乾かしてから服を収納しましょう。
天気のよい日には、窓を開けて換気するのもおすすめです。
湿気がこもりやすい場所では、除湿剤なども活用してください。
5. 秋冬の服を取り出しやすく収納する
よく着る服は手前に、季節が進んでから着る服は奥に。
引き出しは、服を立てて収納すると見つけやすくなります。
ハンガーに掛ける服も、詰め込みすぎないようにしましょう。
余白を残すことで、服の出し入れや手入れがしやすくなります。
服が捨てられないときは?後悔しない手放し方

衣替えで一番悩むのは、収納方法よりも「手放すかどうか」かもしれません。
特に、思い出のある服や、まだ着られる服は迷いますよね。
そんなときは、無理に決断しなくても大丈夫です。
「まだ着られる」と「これから着たい」を分けて考える
まだ着られる服と、これから着たい服は、必ずしも同じではありません。
サイズが合わなくなった服。
今の生活では着る機会がない服。
着ると少し気分が沈んでしまう服。
そうした服を前にしたら、「これからの自分も着たいかな?」と問いかけてみましょう。
思い出の服は無理に捨てなくてもいい
大切な人から贈られた服や、特別な日に着た服。
思い出があるものは、実用品とは別に保管する方法もあります。
ただし、思い出の品を無制限に増やすのではなく、専用の箱をひとつ決めるなど、保管場所も考えてみましょう。
写真に残すことで、気持ちに区切りがつく場合もあります。
手放す服には「ありがとう」を
もう着なくなった服でも、これまでの暮らしを支えてくれたものです。
「今までありがとう」
そう心の中で伝えてから手放すと、少し気持ちが整理されるかもしれません。
状態のよい服は譲ったり、回収・リユースに出したりする方法もあります。
傷んだ服は、自治体の分別ルールに従って処分しましょう。
感謝することと、何でも残しておくことは同じではありません。
風水を暮らしに取り入れる|秋のクローゼット収納のコツ

衣替えを終えたら、次は使いやすい状態を保つ工夫をしてみましょう。
収納スペースに余白をつくる
服をぎゅうぎゅうに詰め込まず、取り出しやすい余裕を残しましょう。
余白があると、服を選ぶ時間も気持ちよくなります。
湿気やほこりをためない
クローゼットは湿気がこもりやすい場所です。
定期的に扉を開けて換気し、ほこりや汚れを取り除きましょう。
衣類に合った防虫剤や除湿剤を使うことも、長く大切に着るための工夫です。
収納用品を増やす前に、持ち物を見直す
収納が足りないと感じると、新しい収納ケースを買いたくなるかもしれません。
でも、その前に、今ある服の量を確認してみましょう。
使わないものを整理すると、新しい収納用品を買わずに済む場合もあります。
ものを増やす前に、今あるものを整える。
これも、暮らしに取り入れやすい風水の考え方です。
秋の衣替えでよくある質問

Q. 秋の衣替えは何月にするのがいいですか?
一般的には10月が目安ですが、地域やその年の気温によって異なります。
日中は夏服を残し、朝晩の冷え込みに合わせて秋服を増やすとよいでしょう。
Q. 風水では古い服を全部捨てたほうがいいですか?
いいえ。古い服をすべて捨てる必要はありません。
清潔で、今も大切に着ている服なら、引き続き使ってよいでしょう。
傷みが大きい服や、今後使う予定のない服を見直すことから始めてみてください。
Q. 服を捨てられないときはどうすればいいですか?
無理に捨てようとせず、「使う」「迷う」「手放す」に分けるのがおすすめです。
迷うものは保留箱に入れ、期限を決めてもう一度見直してみましょう。
Q. 衣替えを一日で終わらせなくても大丈夫ですか?
もちろん大丈夫です。
一度にすべて片づけるよりも、
引き出しひとつずつ整理するほうが、
無理なく続けられる場合もあります。
まとめ|秋の衣替えは、ものと暮らしを見直すチャンス

秋の衣替えは、10月を目安にしながら、
気温に合わせて少しずつ進めるのがおすすめです。
夏服をきれいにして収納し、
秋冬の服を取り出しやすく整える。
そのとき、もう使わないものが
見つかったら、無理のない範囲で
見直してみましょう。
風水でも、整理整頓や
清潔な環境を大切にします。
よしのおばあちゃんの言葉は、
衣替えだけでなく、
毎日の暮らしにも通じているように思います。
今あるものを大切に使い、
役目を終えたものには感謝する。
そして、新しい季節を
迎えるための小さな余白をつくる。
今年の秋は、
こまちちゃんと一緒に、
引き出しひとつから
衣替えを始めてみませんか?
やさしの森に吹く秋風のように、
私たちの暮らしにも、
心地よい風が通りますように。
やさしの森をおさんぽしよう

今日は遊びに来てくれてありがとう。
やさしの森では、
季節がめぐるたびに新しい物語が生まれます。
次のお話もどうぞお楽しみに♪
こまちちゃんの風水日記は、
毎週金曜日に新作をお届けしています。
また、やさしの森で会おうね。





