9月9日は重陽の節句|こまちちゃんと菊の花に願いをこめて|こまちちゃん風水日記61

こまちちゃんの優しさの根を育てた絵本シリーズ第一作

「こまちちゃんの“やさしさの原点”を描いた物語です。
今回のお話で好きになってくれた方は、
ぜひ絵本の世界ものぞいてみてくださいね🐰
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こんにちは。
こまちです。

 

9月になりました。

やさしの森を吹く風も、
ほんの少し涼しくなってきました。

 

木々の葉っぱの間からこぼれる光も、
夏のころとは少し違って見えます。

 

「秋が近づいてきたのかなぁ」

 

こまちちゃんが
森の小道を歩いていると、
ふと足元にかわいらしい花を見つけました。

 

白や黄色の小さな花びらが、
幾重にも重なっています。

 

「わあ……きれい」

 

それは、
秋を代表する花のひとつ、
でした。

 

そこへ、めいたくんがやってきました。

 

「こまちちゃん、
もうすぐ9月9日だよ」

 

「9月9日?」

 

こまちちゃんが
首をかしげます。

 

すると、
めいたくんがにっこり。

 

「9月9日はね、重陽(ちょうよう)の節句なんだよ」

 

「じゅうようの……せっく?」

 

こまちちゃんは、
耳をぴょこんと立てました。

 

どうやら、
まだ知らないことがありそうです。

 

今日はめいたくんに教えてもらいながら、
9月9日の「重陽の節句」を、
こまちちゃんと一緒に楽しんでみましょう。

 

 

9月9日は「重陽の節句」

「ねえ、めいたくん。
重陽の節句って、
どんな日なの?」

 

こまちちゃんが尋ねると、
めいたくんが答えます。

 

「重陽の節句は、五節句のひとつなんだよ」

 

「五節句?」

 

「うん。
季節の節目に、
健康や幸せなどを
願ってきた昔からの行事なんだ」

 

めいたくんは、
こまちちゃんに
五つの節句を教えてくれました。

 

 

 五節句は、季節を感じる5つの節目

  • 1月7日 人日(じんじつ)の節句
  • 3月3日 上巳(じょうし)の節句
  • 5月5日 端午(たんご)の節句
  • 7月7日 七夕(しちせき)の節句
  • 9月9日 重陽(ちょうよう)の節句

 

「あっ!」

 

こまちちゃんが気づきました。

 

「1月、3月、5月、7月、9月……」

 

「そう。
9月9日の重陽の節句は、
五節句の最後なんだよ」

 

「季節が少しずつ変わっていくのを、
昔の人も大切にしていたんだね」

 

こまちちゃんは、
森を見渡しました。

 

夏の緑の中に、
少しずつ秋の色が混ざっています。

 

季節の変化を感じることも、
昔から続いてきた暮らしの知恵なのかもしれません。

 

 

「9」って、特別な数字なの?

「でも、めいたくん」

 

こまちちゃんが、
もうひとつ質問しました。

 

「どうして9月9日を『重陽』っていうの?」

 

「それはね、9という数字に理由があるんだよ

 

めいたくんが教えてくれます。

 

昔の陰陽の考え方では、
奇数は「陽の数」とされていたんだ。

 

そして、1、3、5、7、9とある一桁の奇数の中で、9はもっとも大きな数字でしょ!

 

「へえ……!」

 

こまちちゃんは、
9という数字を
じっと見つめました。

 

「じゃあ、9って、
陽の数字の中でも
大きな数字なんだね」

 

「そうなんだ」

 

そして、9月9日は――。

 

その9が、ふたつ重なる日。

 

「9と9……!」

 

こまちちゃんの目が、
ぱっと輝きました。

 

「なんだか、とっても華やかな日みたい!」

 

「うん。そんな9が重なることから、『重陽』と呼ばれているんだよ」

 

こまちちゃんは、
嬉しそうに9という数字を
指でなぞりました。

 

一番大きな陽の数が重なる9月9日。

 

そう思うと、
いつもの9月9日が、
少し特別な日に見えてきます。

 

 

重陽の節句は「菊の節句」

「それじゃあ、
この菊の花も重陽の節句と関係があるの?」

 

こまちちゃんが、
最初に見つけた菊を指さします。

 

「そうだよ」

 

重陽の節句は、
別名「菊の節句」とも呼ばれているんだ。

 

菊は、昔から健康や長寿を願う花
として大切にされてきました。

 

そのため重陽の節句には、
菊の花を飾ったり、
菊にちなんだ習わしを楽しんだりしてきたんだよ。

 

「だから、9月9日と菊なんだね」

 

こまちちゃんは、
菊の花をそっと見つめました。

 

小さな花びらが何枚も重なっています。

 

「あれ?」

 

こまちちゃんが言いました。

 

「9が重なって、菊の花びらも重なってる……」

 

「本当だね」

 

めいたくんも、
菊の花を見つめます。

 

なんだか、
9月9日に菊を愛でるのが、
ますます素敵なことに思えてきたね。

 

 

 森のみんなにも教えてあげよう!

「めいたくん、
森のみんなにも教えてあげようよ!」

 

「うん、そうしよう」

 

こまちちゃんとめいたくんは、
森のみんなを呼びました。

 

やってきたのは、
リスちゃんとハムちゃんです。

 

「今日は何のお話?」

 

リスちゃんが、
興味津々に尋ねます。

 

こまちちゃんが
嬉しそうに答えました。

 

「9月9日は、重陽の節句なんだって!」

 

「重陽の節句?」

 

ハムちゃんが首をかしげます。

 

そこで今度は、
めいたくんが先生役。

 

「五節句の最後の節句でね、
9という陽の数が重なることから『重陽』っていうんだよ」

 

「へえ!」

 

リスちゃんが目を丸くします。

 

「しかも、菊の節句とも呼ばれているんだって」

 

「菊!」

 

ハムちゃんが、
菊の花をのぞき込みました。

 

「秋のお花だね。きれいだなぁ」

 

みんなで菊の花を囲みます。

 

こまちちゃんは、
なんだか嬉しくなりました。

 

ひとりで知るのも楽しいけれど、
みんなで知ると、もっと楽しい。

 

 

昔の人は、どんなふうに楽しんだの?

「昔の人は、重陽の節句に何をしていたの?」

 

ハムちゃんが尋ねました。

 

めいたくんが、
またひとつ教えてくれます。

 

菊酒

重陽の節句には、菊の花を浮かべた菊酒をいただき、健康や長寿を願う習わしがありました。

今の暮らしでは、必ずしも同じことをする必要はありません。

お酒を飲まない人や子どもなら、菊の花を眺めながら健康を願うだけでも、季節の行事を楽しめます。

 

 

秋の味覚

重陽の節句には、栗などの秋の味覚を楽しむ習わしもあります。

季節のものをいただきながら、秋の訪れを感じる。

これも、昔から続いてきた楽しみ方のひとつです。

「秋って、おいしいものがいっぱいだよね!」

ハムちゃんが嬉しそうに言いました。

「そこに気づくの、ハムちゃんらしいね」

こまちちゃんが笑います。

 

 

 菊を飾る

そして、今の暮らしでも取り入れやすいのが、菊の花を飾ることです。

たくさんの花を用意しなくても大丈夫。

一輪の菊を小さな花瓶に飾るだけでも、秋らしい景色が生まれます。

「それなら、ぼくたちにもできそう!」

リスちゃんが嬉しそうに言いました。

 

 

みんなで菊を飾ろう

森のみんなで相談して、
こまちちゃんのお家に
菊を飾ることにしました。

 

花瓶に、

白い菊、紫の菊、黄色の菊。

 

菊を飾るとすぐに、
お部屋の中が少し秋らしくなりました。

 

こまちちゃんは、
花瓶の前にちょこんと座ります。

 

「きれいだね」

 

めいたくんも隣に座りました。

 

窓から入ってくる風が、
菊の花びらをそっと揺らします。

 

「昔の人も、こうやって菊を見ながら、
家族が元気でいられますようにって願ったのかな?」

 

「きっと、そういう願いもあったんじゃないかな」

 

こまちちゃんは、にっこり笑いました。

 

 

季節の行事には、昔の人の願いが詰まっている

重陽の節句について知っていくうちに、
こまちちゃんは、
ひとつのことに気づきました。

 

昔から伝わる季節の行事には、
ただ「決まった日に何かをする」
というだけではなく、

 

「元気に過ごせますように」

「家族が幸せでありますように」

「これからも健やかでありますように」

 

そんな願いが込められているんだということ。

 

春には春の行事。

 

夏には夏の行事。

 

秋には秋の行事。

 

冬にも冬の行事があります。

 

季節の変化を感じながら、
そのたびに暮らしを
少し立ち止まって見つめる。

 

昔の人は、
そんな時間を大切にしていたのかもしれません。

 

「そう考えると、季節の行事って素敵だね」

 

こまちちゃんが言いました。

 

「うん」

 

めいたくんも、
静かにうなずきました。

 

 

 9月9日は、菊の花に願いをこめて

9月9日は、五節句のひとつ「重陽の節句」

 

一桁の陽の数の中でもっとも大きな「9」が重なる、特別な日です。

 

そして、重陽の節句は「菊の節句」とも呼ばれています。

 

今年の9月9日は、
ちょっとだけ季節の行事を
意識してみませんか?

 

菊の花を飾ってみる。

秋の味覚を楽しんでみる。

家族と季節の話をしてみる。

そして、菊の花を眺めながら、

 

「これからも元気に過ごせますように」

 

と願ってみる。

 

そんな小さな時間も、
重陽の節句の楽しみ方です。

 

こまちちゃんも、
菊の花を見つめながら、
そっと願いました。

 

「みんなが元気で、笑顔で過ごせますように」

 

その願いは、
秋の風にのって、
やさしの森へふわりと広がっていきました。

 

 

こまちちゃんの開運メモ

🌼 9月9日は「重陽の節句」

重陽の節句は、五節句のひとつ。

奇数を「陽の数」とする昔の考え方では、9は一桁の陽の数の中でもっとも大きな数字です。

その9が重なる9月9日を「重陽」と呼び、菊の花を愛でながら健康や長寿を願ってきました。

今年は菊を飾って、季節の節目を楽しんでみましょう。

大切なのは、何かをたくさんすることではありません。

季節を感じて、花を眺めて、健やかに過ごせることに感謝する。

そんな穏やかな時間も、暮らしを整える開運のひとつです。

 

 

 重陽の節句をもっと詳しく知りたい方へ

 

今回のお話では、
こまちちゃんと一緒に重陽の節句を楽しみながら、その由来や菊との関わりをご紹介しました。

 

以前の「こまちちゃんの開運風水」では、
重陽の節句について、さらに詳しくご紹介しています。

 

菊酒や秋の味覚、菊枕など、昔から伝わる習わしや、重陽の節句の過ごし方について知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

🌼 重陽の節句について、もっと詳しく読む

 

 

やさしの森から、秋のごあいさつ

9月になると、
森の景色は少しずつ秋へ向かっていきます。

 

まだ夏の名残がありながら、
朝夕の風には秋の気配。

 

そんな季節の変わり目に、
昔から大切にされてきた「重陽の節句」があります。

 

9という数字が重なること。

 

菊の花を愛でること。

 

そして、大切な人の健康を願うこと。

 

どれも、忙しい毎日の中では忘れてしまいそうな、
小さなことかもしれません。

 

でも、そんな小さなことを大切にする時間が、
私たちの暮らしを少し豊かにしてくれるのかもしれませんね。

 

9月9日は、菊の花を飾ってみませんか。

 

そして、心の中にひとつ、願いを。

「みんなが元気に過ごせますように」

 

こまちちゃんとめいたくんも、
リスちゃん、ハムちゃんも

菊の花を眺めながら、
秋の訪れを楽しんでいます。

 

あなたも今年の重陽の節句を、
身近なところから楽しんでみてくださいね。

 

それでは、またやさしの森でお会いしましょう。

 

こまちちゃんでした。

 

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