
これは、風水をモチーフにした
癒しの絵本シリーズ
風水の知恵がほんのり香る、
うさぎのこまちちゃんと仲間たちの物語をお楽しみください♪
「こまちちゃんの風水日記」第十九話です♪
秋の夜、森にはコオロギの澄んだ声が響きわたります。
けれど、その中にひとりだけ、声を出せずに泣いているコオロギさんがいました。
そんな小さな泣き声に気づいたのは、やさしい白うさぎのこまちちゃんです。
Contents
秋の夜、泣き虫コオロギさんの悩み
みんなの前で歌おうとすると、
コオロギさんの声は震えてしまいます。
胸がいっぱいになって、
涙がこぼれ落ち、
結局歌えないまま終わってしまうのです。
「どうして私は、うまく歌えないんだろう…」と、
コオロギさんは自信をなくしてしまっていました。
こまちちゃんの優しい気づき
そんなコオロギさんに、
こまちちゃんがそっと声をかけます。
「だいじょうぶだよ、コオロギさん。
自信は心の中だけでなく、お部屋や場所のエネルギーからも育てられるんだよ」
こまちちゃんは、風水の知恵を使ってコオロギさんを励まそうとします。
自信を育てる3つの風水ポイント
- 青のエネルギー:のどや声は「青」と相性がよい色。青い小物をそばに置くと、心が落ち着き声が出やすくなる。
- 東のパワー:部屋の東側に花や楽しい思い出の品を置くと、気持ちが前向きになり、自信の芽が育ちやすい。
- 深呼吸の習慣:歌う前に胸を開き、空を見上げて深呼吸。空気の流れと一緒に、不安も外に流してしまおう。
こまちちゃんのもうひとつのアドバイス
「ねえ、コオロギさん。人前に出るときって、
どうしてもドキドキするよね。
でもね、“緊張したくない”って思えば思うほど、
頭の中には緊張の場面が浮かんでしまうの」
こまちちゃんは、
コオロギさんの手をとって静かに言いました。
「だからね、“どうなりたいか”を想像してみて♪
おちついて歌っている自分、
みんながにこやかにこおろぎさんの歌声を聞いてくれている、
みんながやさしくうなずいてくれている姿。
胸の奥に、あたたかい安心を感じながら
歌っている場面を思い浮かべてみて」
コオロギさんは目を閉じました。
すると、
心の中に静かな青い光が広がっていきます。
心に“落ち着きスイッチ”をつくろう
こまちちゃんは、
もうひとつ教えてくれました。
「理想の気持ちを思い浮かべたときに、
むねに手を当ててみて。
それを何度かくり返すと、
“落ち着きスイッチ”ができるのよ」
コオロギさんは試してみました。
むねにつけた青いはなびらをやさしくにぎりしめました。
胸の奥にやさしい風が流れるように感じます。
こまちちゃんはにっこり微笑みました。
「そのしぐさをすれば、
いつでも落ち着きを思い出せるよ。
大丈夫、あなたの中にはもう
“勇気のスイッチ”があるんだもの」
歌声が響いた、コオロギさんの勇気
コオロギさんは、こまちちゃんの言葉を思い出しながら、
青い花びらを胸に飾り、深呼吸をしました。
そして、そっと胸に手を合わせて心の落ち着きスイッチを押しました。
不思議と心が落ち着く、胸がすっと軽くなりました。次の瞬間――
「チンチロリン♪」と、秋の夜に澄んだ歌声が響きました。
森のみんなが拍手してくれて、
コオロギさんの目には今度はうれしい涙が光りました。
まとめ|人前で緊張しないための風水と心のスイッチ
人前で声が震えてしまうのは、
コオロギさんだけではありません。
わたしたちも大切な場面で緊張してしまうことがあります。
そんなときは、風水と心の知恵の両方を使ってみましょう。
- 青い色で心を落ち着ける
- 東側に前向きなものを飾る
- 深呼吸で気持ちを整える
- “落ち着きスイッチ”で理想の自分を思い出す
- 聞き手の「好意的な人」に目を向ける
この小さな習慣をくり返すうちに、心は少しずつ強く、やさしく変わっていきます。
あなたの声もきっと、森に響くコオロギさんのように、美しくのびやかに広がっていきますよ。
青のスイッチが教えてくれること
風水では青は喉・表現の色。
心理学ではイメージやアンカリングで感情をコントロールできます。
この場面は、その両方をやさしく結びつけています。
こまちちゃんが胸に青い光を感じるたびに、
体はゆるみ、
呼吸は深くなり、
声の通り道が静かに整っていきます。
実践|あなたもできる「青のスイッチ」ワーク
プレゼンやスピーチ、結婚式のスピーチ前に。
実際に使える短いルーチンです。
舞台裏でも机の上でもできる、とてもシンプルな方法。
- 青いものを視界に置く(10–20秒)
帽子の裏、ハンカチ、または胸ポケットの青い花びら(小さな布でも可)。視覚で「青」を取り入れるだけで呼吸が落ち着きます。 - 胸に両手をあてる(10秒)
両手を胸の前でそっと合わせる。手のあたたかさを感じながら、胸の中心に小さな青い光をイメージする。 - 深呼吸とアンカリング(約30秒)
ゆっくり鼻から4カウント吸って、6カウントで吐く。呼吸を繰り返しながら、望む自分(落ち着いた声で話している姿)をありありと想像する。良い感覚が強くなったら、親指と人差し指を軽く合わせるなどの「スイッチ」を作る(これがアンカリング)。 - 外側に注意を向ける(直前)
「今、この場にいる一人に目線でありがとうを送る」つもりで外側を見てみる。内側(ドキドキ)ばかり見ないのがコツです。
こまちちゃん流、心を落ち着かせるフレーズ(そのまま使ってね)
本番前に心の中で唱える短いフレーズ。
肯定文で、身体感覚に結びつけます。
- 「私は落ち着いて、やさしい声で話す」
- 「胸の青い光が私の声を助ける」
- 「一人の笑顔に届けば、それで十分」
Q&A|よくある場面別アドバイス
Q. 手が震えてスイッチがうまく押せない時は?
A. 無理に形を作ろうとしないで。手を胸に置くだけ、または青いハンカチを握るだけでも効果はあります。動作よりも「感覚」が大事です。
Q. スイッチが効かない気がする…時間がないときは?
A. 30秒の深呼吸+視線を一人に向けるだけで、驚くほど安定します。短くても確かなルーチンを持つことが大切です。
Q. 聴衆に厳しい表情の人がいて不安です
A. 「誰が好意的か」を探す視点に切り替えましょう。脳は探したものを見つけやすくなります。最初に微笑んでくれる一人を想像して、その人に届けるつもりで話すと心が軽くなります。
まとめ
風水の「青」と心理学の「アンカリング」を合わせた〈青のスイッチ〉は、見た目にも心地よく、実際に使える習慣です。
こまちちゃんのように、そっと胸に灯りをともせば、あなたの声はきっと穏やかに伸びていきます。
さあ、小さな光を灯してみましょう。
小さな習慣が、大きな自信に変わります。
「青のスイッチ」を試してみませんか?
まずは1回、深呼吸と青いものを用意して舞台に立ってみましょう。
結果よりも、やった自分を褒めることが大事です。
あなたの毎日が、
そっと運気アップするように。
参考書籍:「思い通りにいかない自分」を変える技術
🐰次回予告🐰
こまちちゃんの風水日記は、毎週金曜日に新作をお届けしています。
次回、
【第二十話:こまちちゃんとりんごのランプ|灯りの風水で心をあたためよう】
お届けします♪
お楽しみにしてくださいね♪
― こまちちゃんより🐇