
🐰こまちちゃんの風水日記は、
日本の四季や伝統行事を、
やさしい物語を通して親子で楽しめるシリーズです。
季節の移ろいを感じながら、
日本の文化や風水の知恵を一緒に学んでみませんか?
こまちちゃんの優しさの根を育てた絵本シリーズ第一作
夜空に広がる天の川。
風に揺れる笹の葉。
七夕は、願いごとを書く日
として親しまれています。
でも昔の人は、
願いを書くことだけではなく、
「どんな自分になりたいか」を
静かに見つめる大切な日として過ごしていました。
前編では、
七夕の由来や、
願いごとは未来の自分との約束
であることを、こまちちゃんたちは教えてもらいました。
そして迎えた後編。
いよいよ短冊に願いを書きます。
五色の短冊には、
どんな意味があるのでしょう。
そして、こまちちゃんとめいたくんは、
どんな未来を約束するのでしょうか。
それでは、
やさしの森の七夕の続きを、
一緒にのぞいてみましょう。
Contents
五色の短冊に込められた願い

静かな夜風が、
笹の葉をやさしく揺らしています。
さらさら……
こまちちゃんは、
まだ何も書かれていない
短冊を見つめていました。
「未来の自分と約束する……。」
その小さなつぶやきを聞いて、
よしのおばあちゃんは、
かごの中から色とりどりの短冊を取り出しました。
「見てごらん。」
「短冊には、いろいろな色があるでしょう?」
赤。
青。
黄。
白。
紫。
夜空の星のように、
美しく並んでいます。
「わあ……きれい。」
こまちちゃんは目を輝かせました。
「どうして色が違うの?」
よしのおばあちゃんは、
ゆっくりとうなずきます。
「昔の人はね、それぞれの色にも願いを込めていたんだよ。」
色には、一つひとつ意味がある

よしのおばあちゃんは、
一枚ずつ短冊を手に取りながら話しました。
「赤は、まわりの人への感謝や思いやり。」
「青や緑は、自分を成長させたいという気持ち。」
「黄色は、人とのご縁や調和を大切にする心。」
「白は、自分との約束や決まりを守る心。」
「紫は、学びや知恵を大切にする心。」
こまちちゃんは黄色い短冊をそっと手に取りました。
「黄色は、人と仲良くする色なんだね。」
「そうだよ。」
「だからね。」
「どの色を選ぶかは、
自分がどんな人になりたいかを考える時間でもあるんだ。」
すると、めいたくんは
嬉しそうに緑色の短冊を持ちました。
「ぼく、この色がいい!」
「どうして?」
「みんなといっぱい遊んで、もっと笑いたいから!」
よしのおばあちゃんは、
優しく微笑みました。
「その気持ち、とても素敵だねぇ。」
「短冊は、お願いを書く紙でもあるけれど、
本当は自分の心を書く紙なんだよ。」
二人は、自分の短冊を大切そうに見つめました。
どうして笹に飾るの?

その時。
ふわりと夜風が吹きました。
さらさら……
さらさら……
笹の葉が、やさしい音を奏でます。
こまちちゃんは目を閉じました。
「この音、なんだか心が落ち着くね。」
よしのおばあちゃんも笹を見上げます。
「昔から笹は、まっすぐ空へ向かって伸びる、とても生命力の強い植物だと考えられてきたんだよ。」
「風が吹くたびに葉がさらさらと鳴るでしょう?」
「昔の人は、その音に願いを重ねていたんだ。」
めいたくんは空を見上げました。
「じゃあ、風さんが願いを運んでくれるの?」
よしのおばあちゃんは、にっこり笑います。
「そう思う人もいたかもしれないね。」
「でも、おばあちゃんは、少し違うと思っているんだ。」
願いを忘れないための笹

「笹に飾るのはね。」
「願いを空へ飛ばすためではなく、
自分の願いを忘れないためなんだよ。」
こまちちゃんは笹を見上げました。
風が吹くたび、短冊が小さく揺れています。
「見るたびに思い出せるんだね。」
「そう。」
「願いは、一度書いたら終わりではないんだ。」
「毎日思い出して、一歩ずつ歩いていくものなんだよ。」
その言葉を聞いて、二人は静かにうなずきました。
七夕は、日本人が大切にしてきたやさしい文化

夜空には、天の川が静かに流れています。
きらきらと輝く星たちは、
何百年も前から変わらず、
七夕の夜を照らしてきました。
よしのおばあちゃんは、
空を見上げながら話します。
「一年に一度だけ会える織姫さまと彦星さまのお話は、とても有名だね。」
「でも、七夕が大切にされてきた理由は、それだけじゃないんだ。」
「大切な人を想うこと。」
「毎日を一生懸命生きること。」
「今日という一日を大切にすること。」
「そんな願いが、昔から七夕には込められてきたんだよ。」
こまちちゃんは、
そっと天の川を見上げました。
「だから今でも、みんな短冊を書くんだね。」
「そう。」
「願いを書くことは、未来の自分へ手紙を書くことでもあるんだよ。」
夜風が、また静かに笹を揺らしました。
さらさら……
さらさら……
その音は、
これから書かれる願いを、
やさしく待っているようでした。
風に願いをのせる、七夕の開運風水
夜空を見上げると、天の川がやさしく輝いていました。
さらさら……
笹の葉が風に揺れています。
よしのおばあちゃんは、
そっと空を見上げました。
「風水でもね、七夕はとても大切な日なんだよ。」
「そうなの?」
こまちちゃんとめいたくんは、
同時に振り返ります。
「風は、良い気を運んでくれると言われているの。」
「だから、風に揺れる笹を見ながら、自分の願いを思い出すことには、大きな意味があるんだよ。」
めいたくんは笹を見上げます。
「だから、笹はいつもゆらゆらしているんだね。」
よしのおばあちゃんは、やさしくうなずきました。
「そして、一番大切なのはね……。」
少しだけ間をおいて、
こう続けました。
「願いを書く前に、『ありがとう』を思い浮かべることなんだよ。」
「ありがとう?」
「そう。」
「家族、お友達、自然、今日ここにいること。」
「ありがとうと思える心には、やさしい風が吹くんだ。」
こまちちゃんは胸に手を当てました。
「ありがとう……。」
その一言だけで、
不思議と心がぽかぽか温かくなりました。
ありがとうから始まる願い
夜風が、また笹を揺らします。
さらさら……
その音を聞きながら、三人はしばらく静かに夜空を見上げていました。
願いを書く前に、感謝する。
それだけで、願いの形が少し変わったような気がしました。
それぞれの短冊

「さあ。」
「いよいよ短冊を書く時間だよ。」
よしのおばあちゃんは、
やさしく声をかけました。
こまちちゃんは、
黄色い短冊をそっと膝の上に置きます。
しばらく考えていましたが、
やがて静かに筆を動かしました。
さらさら……
書き終えると、
少し照れくさそうに笑います。
めいたくんものぞき込みました。
「何て書いたの?」
こまちちゃんは、
短冊を胸に抱きながら答えます。
「まだ秘密。」
「えぇ〜!」
めいたくんは思わず笑いました。
「じゃあ、ぼくも秘密!」
そう言って、
緑色の短冊に元気よく筆を走らせます。
あっという間に書き終えると、
得意そうな顔で筆を置きました。
未来の自分との約束

よしのおばあちゃんは、
二人に優しく聞きました。
「書けたかな?」
二人は笑顔でうなずきます。
「じゃあ、おばあちゃんにも見せてくれる?」
こまちちゃんは、
少し照れながら黄色い短冊を見せました。
そこには、こう書かれていました。
『やさしの森で ずっと仲良く暮らします。』
よしのおばあちゃんは、
うれしそうに目を細めます。
「こまちらしい願いだねぇ。」
「そのために、こまちは何をする?」
こまちちゃんは少し考えてから答えました。
「困っているお友達がいたら、お話を聞くの。」
「それから……」
「みんなのいいところを、たくさん見つける。」
「そうすれば、やさしの森はもっと笑顔になると思う。」
よしのおばあちゃんは、
大きくうなずきました。
「その願いは、今日からもう始まっているね。」
次に、めいたくんが緑色の短冊を見せました。
そこには元気いっぱいの字で、
『いっぱい遊んで いっぱい笑います。』
と書かれていました。
こまちちゃんは思わず笑います。
「めいたくんらしい!」
よしのおばあちゃんも、
うれしそうです。
「その願いが叶うように、
めいたくんは何をする?」
めいたくんは少し考えてから、
にっこり笑いました。
「みんなで一緒に楽しくできる遊びを考えるんだ!」
「それから、みんなが気持ちよく遊べるように広場もきれいに使う!」
「もっといっぱい笑える森にしたいんだ!」
「うん。」
「それなら、きっとみんなも笑顔になるね。」
やさしい夜風が吹きました。
さらさら……
二人の短冊が、小さく揺れています。
願いは未来へ育つ種

笹に短冊を結び終えると、三人は静かに夜空を見上げました。
天の川が、森いっぱいに輝いています。
一筋の流れ星が、夜空を静かに流れました。
こまちちゃんは、小さくつぶやきます。
「風さん。」
「今日の約束、忘れないように見守っていてね。」
よしのおばあちゃんは、空を見上げながら微笑みました。
「願いはね。」
「空へ飛んでいくものでも、誰かが運んでくれるものでもないんだよ。」
「願いを書いたその日から、自分の心の中で少しずつ育っていく種なんだ。」
こまちちゃんは、自分の短冊を見つめました。
めいたくんも、大切そうに短冊を見上げています。
その願いは、まだ小さな種。
でも、毎日のやさしさや笑顔が、お日さまや雨のように、その種を少しずつ育ててくれるのでしょう。
さらさら……
さらさら……
風に揺れる笹の葉は、今日の約束を未来へ運んでいるようでした。
やさしの森には、今日も変わらないやさしい風が吹いています。
そして、その風は、これからもみんなの願いを、そっと見守り続けるのでした。
おしまい。
今日の小さな約束

今日、ほんの少しだけ空を見上げてみませんか。
星が見えなくても大丈夫。
空を見上げるその時間は、自分の心と向き合う大切なひとときになります。
そして、短冊がなくても構いません。
心の中で、未来の自分にそっと約束してみてください。
「私は、こんな毎日を大切にします。」
その小さな約束は、今日植えた一粒の種。
毎日の行動が、お水になり、お日さまになり、やがて未来の大きな花へ育っていくでしょう。
まとめ|願いごとは未来の自分との約束

七夕は、願いを書くだけの日ではありません。
自分はどんな人になりたいのか。
どんな毎日を送りたいのか。
一年に一度、静かに心と向き合う日本の美しい文化です。
風水でも、心が整うことで良い流れが生まれると考えられています。
だからこそ、願いを書く前に「ありがとう」を思い浮かべること。
そして、「○○になりますように」ではなく、
「○○します。」
と未来の自分へ約束することが、
願いを育てる第一歩なのかもしれません。
今年の七夕。
あなたは、どんな未来を約束しますか。
七夕についてよくある質問(Q&A)

七夕の願いごとは「○○になりますように」でもいいですか?
もちろん間違いではありません。
でも、「○○します。」と書くと、未来の自分への約束になります。
願いを叶えるための一歩を、自分自身で踏み出しやすくなるでしょう。
短冊の色は何色を選べばいいですか?
五色には、それぞれ意味があります。
赤:感謝・思いやり
青(緑):成長・努力
黄:信頼・人との調和
白:約束・目標
紫:学び・知恵
自分が「どんな人になりたいか」に合わせて選んでみるのも素敵ですね。
七夕の日に星が見えなくても大丈夫ですか?
もちろん大丈夫です。
七夕で大切なのは、星が見えることではなく、自分の心と向き合うこと。
曇り空でも、雨の日でも、あなたの願いは変わらず未来へつながっています。
前編はこちら|七夕とは?願いごとは自分との約束
今回のお話は、前編から読むとより楽しめます。
前編では、
七夕の由来
織姫さまと彦星のお話
願いごとは未来の自分との約束
について、こまちちゃんたちと一緒に学びました。
👉 七夕とは?願いごとは自分との約束|こまちちゃん風水日記52(前編)
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次回のお知らせ

次回の新作は7月17日(金)公開予定です。
今回は七夕に合わせて、特別に前編・後編の二部構成でお届けしました。
本来は毎週金曜日に新作を公開していますが、
今回は七夕当日の7月7日に後編をお届けしました。
次回は、季節の移ろいを感じながら、
日本の文化や風水をやさしく学べる
新しい物語をお届けします。
どうぞ楽しみにお待ちください。
うさねこのつぶやき

七夕の夜、あなたはどんな願いを書きますか。
こまちちゃんとめいたくんは、小さな約束を書きました。
年に一度、七夕の日に自分の心に向き合って、真剣に願い事を考えてみる日にするのもとても素敵なことだと思います。
考え始めた瞬間から願いごとは動きはじめますよ♪
大きな夢ではなくても、毎日のやさしさを大切にする約束。
私も、この物語を書きながら、自分自身に一つ約束をしました。
「これからも、日本の美しい文化や季節の知恵を、こまちちゃんたちと一緒に、やさしく伝えていきます。」
また、やさしの森でお会いしましょう。



