
「いちばん長い夜に、生まれるあたらしい光」
— 冬至は“陰がきわまり陽が生まれる日”。
やさしの森の光の再生と、
こまちちゃんの“希望を灯す心”を描く。
今日の「こまちちゃんの風水日記」第二十七話は、
こまちちゃんと ひかりのたまご
やさしの森にも、
雪がしんしんと降る季節が
やってきました。
12月のある夜、
森はいちばん長い夜をむかえます。
そう、「冬至」の日です。
Contents
しんと静まる やさしの森

雪が音を消し、
木々の枝も眠るように静かな夜。
こまちちゃんは、
白い息をふわりと吐きながら
森を歩いていました。
「きょうは森が、いつもよりちょっと暗いね...」
冷たい空気の中で、
こまちちゃんの声だけが小さく響きます。
よしのおばあちゃんの言葉

こまちちゃんは、
よしのおばあちゃんの言葉を
思い出しました。

冬至の夜はね、いちばん長い夜。
でもね、その夜をこえると、また光が少しずつ戻ってくるんだよ。
暗い夜の向こうに、
あたらしい朝が待っている。
その言葉が、
こまちちゃんの心を
やさしく照らしました。
森の中で見つけた ひかりのたまご

ふと足元を見ると、
雪の中にぽつんと
光るものがありました。
それは小さなたまごのような、
まるくてやわらかい光。

わぁ…きれい。
だれかが落としたのかしら?
そっと両手で包むと、
たまごはポッと温かく光り出しました。
光はこまちちゃんの
胸の奥まで届き、
ほっとするようなぬくもりが広がります。
ひかりが広がる森

その光は、
森の動物たちにも届きました。
うさぎのめいたくん、
リスさん、
ねこさんが窓から顔を出します。
「こまちちゃん、その光…まるで希望みたいだね!」
「ほんとうだ、心までぽかぽかするよ。」
こまちちゃんは微笑みました。

このたまご、きっとみんなの未来への希望の光なのかもしれないね。
あたらしい光のはじまり

その夜、
こまちちゃんは“ひかりのたまご”を
ランプのそばに置きました。
「またあした、あたらしい光がはじまるね。」
翌朝、森にはやわらかな朝日が差し込みます。
長い夜が終わり、
新しい“陽の気”が生まれたのです。
冬至のちいさな風水メモ

冬至は「陰がきわまり、陽が生まれる」特別な日。
この日にあかりをともしたり、
柚子湯に入ったり、
かぼちゃを食べるのは、
「厄を払い、新しい運を呼び込む」
昔ながらの知恵です。
こまちちゃんの“ひかりのたまご”は、
私たちの心の中にある「希望のあかり」。
ほんの少しのぬくもりを信じることが、
次の光を連れてきます。
あなたの未来にも、
そのあかりが届きますように。
2025年の冬至は、12月22日。
冬至は、いちばん夜が長い日。
でもね、ここから明るさは少しずつ戻ってきます。
“一陽来復”。
小さな光が、新しい運気をそっと運んでくる日なんです。
この日は、かぼちゃをいただいたり、ゆずの香りに身をゆだねたりして、からだと心をあたためます。
あなたの毎日にも、やわらかな光が訪れ未来は明るくなりますように。
🐰次回予告🐰

こまちちゃんの風水日記は、毎週金曜日に新作をお届けしています。
次回、
【第二十八話:こまちちゃんとやさしの森のクリスマスクッキー屋さん】
お届けします♪
お楽しみにしてくださいね♪
― こまちちゃんより🐇






