つよがりの奥にある“ほんとう”を、やさしく描いた物語。
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これは、風水をモチーフにした
癒しの絵本シリーズ
風水の知恵がほんのり香る、
うさぎのこまちちゃんと仲間たちの物語をお楽しみください♪
「こまちちゃんの風水日記」第十五話です♪
仲直りと人間関係改善の風水〜こまちちゃんと小鳥さんのお話
人との関わりのなかで、
「どうしてあの人とはぶつかってしまうんだろう?」と思うこと、ありませんか。
兄弟や友人、職場の仲間…身近な関係ほど摩擦が起きやすいものです。
今回は、やさしの森のこまちちゃんと小鳥の兄弟のお話を通して、「人間関係を整える風水」と、日本文明に古くから根づく「和を尊ぶ心」から人間関係について学びましょう!
Contents
小鳥の兄弟のけんか
やさしの森の大きな木の枝で、
小鳥の兄弟が声を張りあげていました。

ぼくの方が先に見つけた実だよ!

いや、ぼくが先に気づいたんだ!
チュンチュンとけんかの声が響き、
枝はミシミシと揺れ、
森の空気はピリピリ。
こまちちゃんの登場
そこへやって来たのが、白うさぎのこまちちゃん。

まぁまぁ、小鳥さんたち、どうしたの?
「51%だけ譲る」という知恵
兄弟は同時にまくしたてます。

ぜったいぼくのほうが正しい!

いいや、ぼくが正しい!
こまちちゃんは少し考えてから、やさしく言いました。
「ねえ、小鳥さんたち。
自分の気持ちを100パーセントそのまま押し通したら、どうなると思う?
きっと相手は反発して、いまのように言い争いになっちゃうよね。
だからね、日本文明で昔から大切にされている“調和の心”を思い出してほしいの。
お互いに相手のことを思いやる心を半分(50%)ずつ持てば、バランスはとれるんだよ。
小鳥たちは顔を見合わせて、少し首をかしげました。
そこにあともう“1パーセント”だけ、相手のためにゆずってみるの。
ぜんぶをゆずる必要はないの。だって、それだと自分の心に不満が残っちゃうからね。
言いたいことはちゃんと言う。でも、相手の声もちゃんと聞いてあげる。
その気持ちが『51%の思いやり』なんだよ。
もし、お互いに51%ずつ相手を思いやることができたら──
自然にたすけ合えて、やさしい関係になれるんだよ。
そうすれば、交友関係(人間関係)はずっとスムーズに流れていくんだよ。」
自分の正しさを疑う心
こまちちゃんは、さらに小鳥さんたちに語りかけました。
「もしかしたら相手が正しいかも?」
「ふたりとも、自分の意見が正しいと思うのは大事なことだよ。
でもね、ちょっと立ち止まって、『もしかして相手の言ってることも正しいかも?』って考えてみるといいの。
そう思うだけで、争いはぐんと減るんだよ。」
気持ちがささくれだってイライラしてるときに、
実際そうおもうのは難しいかもしれないけど。
頭の片隅にこの考えを入れておけば、心に余裕が生まれて相手の言葉にイライラしないで済むから。
自分の心も乱されずにすむし。
なにより、交友関係(人間関係)がスムーズになるよ♪
小鳥たちは顔を見合わせて、少し黙り込みました。
森の木々が教えてくれること
「でも、ぼくたち全然性格が違うんだ。だからぶつかっちゃうんだよ」
一羽がしょんぼりつぶやきます。
違うから補い合える
こまちちゃんは森の木々を指差しました。
「あの木は太くてしっかりしているけど、風に弱いの。
隣の木は細いけど、しなやかに風を受け流せる。
違う性質を持つ木々が並んでいるから、嵐が来ても森全体が守られるんだよ。」
「じゃあ、ぼくらも違っていていいんだね」
こまちちゃんは続けます。
「兄弟ってね、気が合わないのはむしろ自然なことなんだよ。だって、子孫が絶えることなく生き残れるように、違った性質を持って生まれてくるの。だから、ひとりが苦手なことを、もうひとりが補えるの。」
「つまり、ちがう性格だからこそ助け合えるし、いざというときに強くなれる。だったらお互いの悪いところより、いいところを多く見るようにしたらいいんじゃないかな?」
その言葉に、小鳥の兄弟はぱっと顔を明るくしました。

そうか、ぼくたちはちがうからいいんだ!

うん、ちがうからこそ力を合わせられるんだ!
仲直りと森に広がる歌
気持ちが落ち着いて、
お互いの大切さをわかりあい、
仲直りした小鳥さん兄弟。
「51%だけ譲る」実践

ぼく、51%だけ譲ってみる

ぼくも!
互いに羽をふるわせて笑う小鳥たち。
そして「ごめんね」「ありがとう」と言い合いながら、仲良く木の実を分け合いました。

大事なのは相手を思いやる心と、少し多く譲る気持ちなんだね。
こまちちゃんはにっこり微笑み、
森の風に耳を澄ませます。
森にはもう、けんかの声ではなく、
チュンチュンと優しい歌が
広がっていきました。
日本文明に息づく「和の心」
小鳥さんたちの物語は、
私たちの社会にも通じる知恵です。
日本には聖徳太子の「和をもって尊しとなす」という言葉があります。
力で相手を押さえつけるのではなく、話し合い、譲り合い、互いの違いを受け入れる。
日本人は、「恩義、慈愛、誠実」を大切にしてきました。
だからこそ、日本は、2600年以上の歴史を育んできたのです。
まとめ
人間関係のもつれは、ちょっとした工夫で和らげることができます。
自分の正しさを疑い、相手の意見に耳を傾け、51%だけ譲る心を持つ。
日本文明の知恵は、けんかの仲直りや友情を育てるきっかけになります。
小鳥さんたちのように、あなたのまわりの関係も穏やかに育ちますように。
あなたの毎日が、
そっと運気アップするように。
🐰次回予告🐰
こまちちゃんの風水日記は、毎週金曜日に新作をお届けしています。
次回、
【第十六話:こまちちゃんと 🍇ぶどうのつると ゆめのおはなし(秋の実りと風水のご縁のちから)】
お届けします♪
お楽しみにしてくださいね♪
― こまちちゃんより🐇
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自分の気持ち、ちゃんと話せてますか?
子どもだけではなく、大人だって我慢して言えないことありますよね。
――うそをついて他人をだませても、自分の心はだませない。
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